ホテル・観光労連シニア―ネット会員の皆様
 

  2020年新年あけましておめでとうございます。
 皆様におかれましては、お元気で新しき年をお迎えのことと思います。

ホテル・観光労連シニアネットも観光労連シニア―ネットとホテル労連シニアの会を20178月に統合し運動をスタートさせ2年が経ちました。
 昨年も3つの運動課題について集会への参加、署名活動、選挙活動等それぞれの地域において取り組んでまいりました。
 2019年私たちを取り巻く情勢は、安倍政権は相変わらずの高い支持率を背景に憲法改正、沖縄辺野古の埋め立て、イージス・アショア、自衛隊の中東への派遣、原発再稼働、政治の私物化等と狂暴政治状況が続いております。

 2020年はどんな年に?
 安倍政権の終焉、政権交代、労働運動は?
 労働組合の組織率は、2018年厚生労働省調査で17%と過去最低になっております。
 組織率の低い原因は、非正規社員やパートタイマー労働者の増加による組織化の遅れ
 労働組合の多くが大手企業中心であり、中小企業における組織率が低いことが原因であると言われております。
 こうした状況は、事実であり解消すべき運動課題として掲げられておりますが中々進みません。
 政治はどうか、戦後三回の政権交代はありましたが保守勢力が長期政権を守っています。
 私たちの運動は、生活の安定、働きやすい職場環境の構築、暮らしやすい社会制度の構築を求め活動をしてきました。
 しかし、組織率は低下し、政権交代はほど遠いといった状況です。
 なぜなのか、「頑張ればいつか日の目が」では無いのではと思います。
 私たちは、労働組合の運動が、政権交代がなぜ失敗したのかその原因について考えたことがあるのだろうか

 誤解を恐れずに言えば、
 労働組合の運動に魅力が無くなっているのではないか、組合員の運動への参加の場がないのではないか。労働組合の現状は、賃金・労働条件が劣悪の状況に対しその改善を求め闘い、一定の水準にまで改善することが出来、現状はその状況をどう維持していくか闘っているのではないかと思います。

 こうした状況下で組合員はどう運動に参加するのでしょうか?

 労働条件や賃金が改悪されることにはみんなで抵抗し闘いますが、そうでない限り組合員は傍観者的立場にならざるを得ないのではないでしょうか。
 組合員は、自分たちが直接参加できない労働組合の運動には、興味を持たないし積極的に参加をしようとはしないと思います。
 また、労働組合の勝ち取った賃金・労働条件の波及効果でそれなりの条件を供与できている労働者は労働組合を結成しようとは思はないと思います。
 労働組合の運動が組合員一人一人が参加できる、参加したいと思える運動課題は、また未組織の人々が労働組合を結成し取り組まなければと思える運動課題はないのでしょうか?

 また私たちの生活に大きく関わり合いにある政治の世界はどうでしょうか
 私たちが求めてきた政権交代は出来ましたが、短期間でまた保守政権に戻ってしまいました、政権交代を望んだ人々の期待に応えることはできませんでした。

 なぜ答えられなかったのだろうか
なぜ多くの人は、生活に大きく影響を及ぼす政治に関心のないのか
これまた誤解を恐れずに言えば
野党に期待し一票を投じ政権を託してみたが、何をどうしたいのかよくわからない。

保守政権がよいとは思はないが安心できる。
野党は反対ばかり、抵抗勢力の範囲は越えられない
と言ったことなのではないでしょうか。
世間一般的には、労働組合も、野党も、単なる抵抗勢力としか位置付けられていないのではないかと思います。
働く者が労働組合を結成し運動に参加したいと思う労働組合の運動とは?
政権交代は何故か失敗したのか
政党とは、政策を実現できる力を持ったものをいうとしたら今の野党に何が足りないのか
国民が政治に関心を持つにはどうしたらよいのか
多くの課題に対しどういった国の形を求めるのか

 私は、これらのことについて皆様と一緒に考えてみたいと思います。
 この一年も共に運動を進めていきましょう。
 2020年が皆様にとって良い年になりますように。                       秋山邦男