「戦争する国、反対」訴え続ける 安保法成立1年 国会前デモ
    
             東京新聞2016年9月20日

 安全保障関連法が成立して一年となった十九日、国会前で安保法廃止を求めるデモがあり、二万三千人(主催者発表)が集まった。雨の中、市民団体メンバーや野党幹部が次々スピーチし、参加者たちは「戦争する国、絶対反対」などと抗議の声を上げた。 

 デモは複数の市民団体でつくる「戦争させない・九条壊すな!総がかり行動実行委員会」が主催。

 解散した「SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動、シールズ)」元メンバーの林田光弘さんは「安倍首相は安保法の説明を続けていくと言ったが、いまだにされていない」と批判。解散メッセージを引用して「(民主主義が)終わったのなら始めましょう」と抗議活動の継続を訴えた。

 憲法学者らでつくる「立憲デモクラシーの会」呼び掛け人の西谷修・立教大特任教授(思想史)は「成立から一年の間、反対の原動力になってきたのは、普通の人たちだ」と語りかけた。

 民進党の岡田克也前代表は「一年たったが憲法違反なのは変わらない」と安保法を批判。共産党の志位和夫委員長は「野党共闘をさらに発展させて、新しい政治をつくろう」と呼び掛けた。