「理解進まぬ原因の一端、自民自身にある」 小泉政務官
           朝日新聞 2015年07月17日


特集:安全保障法制 小泉進次郎・内閣府政務官

 安全保障関連法案にこれだけ国民の理解が得られていない、そういった原因をつくった一端は自民党自身にある。自民党自身が呼んだ学者の「違憲だ」という声、党の若手勉強会での一連の発言。こういった姿勢に対する国民の不満とか不信感みたいなものはやはりあると思うので、それを踏まえたら、より謙虚により丁寧に説明する努力は、これまで今まで以上にやらなければならない。

 自民党自身が呼んだ学者の方が、党にそぐわないことを言ったことに対して、学者は無責任だとかね。ああいったことは私はどうかと思う。自分たちがまいた種なのに、自分たちに責任があるのに、その責めをその学者さんに負わすというのは、党の姿勢自体が、国民から見ると、何かかつての昔の自民党の良くない部分の一端が垣間見えるような気がして、結果として法律の理解も進んでいないという状況につながっているのではないか。

 そんなこと言ったら、憲法学者だけでなくて経済学者やエコノミストの経済対策に対する意見も、学者は経済に責任を持っていないんだから政治家がそれは責任を持っているんだという議論をするんですか。そうじゃないでしょ。学者の方の役割と、そういった方の意見をしっかり聞いたうえで政策として責任を持って進める政治のあり方と。それは尊敬と敬意とそれぞれの役割に対する敬意を持っていないと、多くの声を反映した良い政治はできない。そこに対して、国民の不満とかおかしいといった部分は感じますね。(16日、国会で記者団に)